■研究室紹介
エコプロセス研究室 研究室運営ホームページ
透明導電膜の応用例
当研究室独自のスプレー CVD 法
による透明導電膜の作製
透明導電膜の破断面:
緻密で低抵抗の膜ができている
- 教員
- 澤田 豊 教授
- 主な研究テーマ
- (1)セラミックス薄膜の環境にやさしい作り方の研究
①窓ガラス用赤外線遮蔽膜、②太陽電池用電極 など
(2) セラミックスナノ粒子の環境にやさしい作り方の研究
①温排水利用発電用 FeSi 2 粉体 など - 研究概要
- 環境にやさしい材料を環境にやさしい方法で作ってエネルギー問題解決に貢献
窓ガラスに厚さ0.2ミクロン程度のセラミック透明導電膜をコートすると、夏は太陽光の近赤外線をカットし、冬は室内から逃げる遠赤外線を反射して戻すので、冷暖房のエネルギーを節約できます。当研究室では100円ショップで買うことができるスプレーを使用して世界で最も低抵抗な透明導電膜を簡便安価に実現しました。「環境にやさしい透明導電膜の環境にやさしい製造プロセスの研究」と題して(財)神奈川科学技術アカデミーの受託・共同研究を実施して、大面積成膜、原料利用率の向上、成膜温度の低減、有機溶媒を使わない成膜などを継続発展中で、太陽の国メキシコとの共同研究も計画中です。
太陽電池はクリーンで無尽蔵のエネルギー利用ですが、私たちの透明導電膜は太陽電池用としても期待されています。有機ELはエネルギーロスが少ないディスプレイで本学のハイパーメディア研究センターで研究中ですが、この開発にも私たちの透明導電膜とナノテクノロジーが活用されています。
火力発電所やゴミ焼却所などの温排水をエネルギーに変えるには僅かな温度差で発電する材料が必要で、そのエレガントな作製方法としてFeSi2ナノ粒子をほとんど加熱せずに作製するプロセスを研究しています。
学生へのメッセージ
研究は「未知への挑戦」であり、失敗、言い換えれば実験を重ねながら目標に向かって前進する作業といえます。好奇心旺盛な学生諸君とともに楽しみながら研究に取り組みたい。